ワイン発酵液が酢になってしまったことから、自家製酢への興味がわき、 ネットでつらつら果物酢の作り方を検索してみたものの、なかなかこれだというものに あたらなかった。 ならば、あの本ならもっといいことが書いてあるのではと、本棚を漁った結果奥の方に隠れていた本を取り出してみると、やはり丁寧な書き方をしている。 とはいえ、この本を見る前にわたしはすでにりんごをすりおろしていて、ただそのまま 酢になるまで何も加えず待っているつもりだった。 しかし・・・これを読んですこしばかり手を加えなければならないことを教えてもらう。 かつて味噌づくりに執念を燃やしていた?時期があって、この本はその時にたいへんお世話になった。 林弘子さんの「秘伝 発酵食づくり」である。 今ではおそらく絶版になっていて、Amazonで見てみると中古でもやたら高い。 林弘子さんは年齢的にも近いせいか、感覚的にしっくりくるし、この本も読み物として読んでも それなりにおもしろいとおもう。 (自分流に少しなおしています。) りんご酢の作り方 材料 りんご 1キロ(3,4個) イーストか干しぶどう 少々 種酢(本には作り方が書いてあるのだが省略させてもらう。なければ市販の果物酢でも よいとおもう。もしくはその辺の酢酸菌を期待して何も入れないか。) りんごは皮についている酵母をおとさないように軽く水洗い 芯を取り除き皮ごとすりおろすかミキサーで潰す。 イーストか干しぶどうを少々加え広口びん(わたしは味噌を仕込むときの瓶だが)に入れ、さらし布巾でふたをする。 (糖度もじゅうぶんにあり、良質なりんごならなにも加えなくても発酵するようにおもえる。) 暖かい室内にて1週間ほどおいて発酵させる。ムクムク膨れて発酵してくる。 これを布巾にいれ、汁だけ搾り取る。 汁をびんにもどし、2週間〜1ヶ月くらいさらに発酵させる。 1ヶ月もすると、りんごの甘みはアルコールに変わりなめても甘くなくなる。 びん(瓶)に種酢を加える。 と本にはあるのだが、種酢をつくるのも手間なのでここでは果物酢か穀物酢、もしくは何も入れないでどこにでもある酢酸を期待する。 さらし布巾のふたをして、暖かいところに1ヶ月くらい置いて酢酸発酵させる。 十分な酸味がついたらできあがり。 びんに詰めて湯煎をして、冷蔵庫で保存する。 一日静置すると澱が下がるので、上澄みだけを静かにべつのびんに入れかえるとよい。 澱は無害だが、酢の見栄えを濁らせる。 今まで活躍した酵母などの菌たちの死骸だという。
by sakillus
| 2009-02-04 00:22
| 微生物
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Comments(14)
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kaffe
at 2009-02-04 13:37
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sakiさん
やはり今度はりんご酢できましたね~ 前回の記事で、酢ができた ってあってから もしかしたら、本格的に作ってみるんじゃないかしら?って思っていました。 でも・・・ また作りたくなってきました!りんご酢も! 今、なぜか発酵ものに目がいっていて、寒麹も仕込む予定です。 かくゆう私のところにも、無事に中島デコさんの本が到着しました。 さっそく発酵レーズンにとりかかったのですが・・・(今日で2日目) 本をよく見て みると、オイルコーティングしていないもの って書いてある! 普通に売られているレーズンを買ってしまって、慌てて袋をみたら、原材料に ぶどう、油って記載が!ガーーン 瓶の中をよく見てみると、水の表面にかすかにオイルの膜のようなものが・・・(涙) このまま続けてよいものか・・ 既にがっくりです。 しかし!さきほど オイルコーティングしていません というレーズンを手に入れて きました。この辺も、追ってまとめてブログに載せようと思っています。 また色々教えてくださいね♪
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seedsbook
at 2009-02-04 16:34
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興味深い記事でした。
私のほうは、これが酢までゆくか? 今酵母のほうは元気にあわ立ってます。 これでパンを焼いてしまうことになりそうです。 イーストは入れたほうがいいのでしょうか? 干しブドウで十分ならそれがいいなあ。。。と思っています。 結果報告も楽しみに待っています。
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sakillus at 2009-02-04 17:49
kaffeさん、こんにちは。
kaffeさんも着々とやっているのですねぇ!わたしも酢作りに着手しました! りんご酢は仕込みも簡単でわりに失敗がないようなのでいいかなぁとおもって。 それに穀物酢にはないかろやかさ、さわやかさがありますから。 仲間募集中です♪ やりましょう! やりましょう! 冬になると人間も発酵しちゃうようになりますよね。子供が増えるみたいでおもしろいです。 寒麹、へぇ〜!すごいですね!麹漬けっておいしいですよね。おもしろそうですね。いいなぁ・・・ 中島デコさんの本、おいしそうでしょう? レーズン、オイルコーティングですか。酵母って果物や野菜の表面につきますものね。 それがオイルでコーティングされるとよわめられちゃうのでしょうね。でも、どうなるかは続けてみないとわかりませんよね。空中の酵母菌をつかまえられれば。 ブログもまた楽しみに拝見させていただきます。他人の発酵ものも興味深いです。 教えるだなんてとんでもありません!わたしもわからないことだらけですから〜。
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sakillus at 2009-02-04 17:55
seedsbookさん、こんにちは。
お忙しいのに見て下さってどうもありがとうございます! 酵母、元気にあわ立ってますか? いいですね。 うちの方は室内のすみっこに置いて寒いのかかき混ぜてやっと泡立つ程度です。 今日はストーブの隣りにおきました。 そこまで泡だっているのならイーストはいらないような気がしますが・・・ パンに使ったらおいしいのができるでしょうね! やはり自家製が一番でしょうね。
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kaffe
at 2009-02-05 16:07
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sakillus at 2009-02-05 17:14
kaffeさん、おめでとうございます!! (パン、パンッ!)
朝5時起きですか?早いですね! オイルコーティングレーズンでも発酵したのですね。 酵母菌も弱められていたかもしれないけれど、ちゃんとあったか空気中の酵母菌がついてくれたか。 いずれにしても良かったです。わたしもとてもうれしいです。^^。 うちのりんごおろしも耳をそばだてるとかすかに音が聞こえます。 生きているんだなぁと口元がゆるみます。 リンクの件もどうもありがとうございます。 それと、梅漬けですか? うちは少人数なので少しですが、ほぼ毎年つけますよ。 (おいしいかどうかはともかく) こういう季節の仕事は楽しいですし、やらないと後悔します。 うちの梅の木はまだ小さいのでたくさん成るには数年待たないといけません。 でも豊後梅(ぶんごうめ)という、かなり実を意識した選択でした〜。
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sakillus様
at 2012-08-01 01:52
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初めまして、katyaと申します。
4つのリンゴをすりおろして、口の広いタッパ(25×20くらい)に入れて、手拭いで蓋をしていたのですが、丸1日経った今日、白カビが…。 表面のカビをスプーンで取り除いた、中の白い部分は、発酵しているようでした。 広口瓶に移し、手拭いで蓋をしてます。 先日、野菜で作ったスープが、1日半で発酵し、プクプクいっていたので(泣く泣くスープ部分は廃棄。具は犬に…)、何も入れなくても発酵するような環境です。 この後、どうすれば良いでしょうか。 ご教示をお願い致します
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sakillus at 2012-08-01 16:56
katyaさん、はじめまして!ようこそ
わたしは経験豊富な人間ではありませんので、あてにならないということを念頭に入れて、あくまでもほんの少しの参考程度にお願いいたします! そうですね、まず今の季節は暑すぎて経験されたように雑菌が入り繁殖しやすいと思います。 酵母菌の働く温度は34度以下と本で読みました。 どのようなところに置いているのかわかりませんが、 危険は伴うのではないかと思います。 なるべく涼しいところにおくかゆっくりやるなら冷蔵庫に入れるのも手かなぁとおもいます。 リンゴの旬の時期の方が酵母菌も活躍できるのはないかと想像します。今あるリンゴは長期保存されたものか地球の反対側のニュージーランドあたりから輸入されものではないでしょうか?もし次回試すようでしたら冬など旬の時期に試されるとよいかなぁと思います。 さて、katyaさんの仕込んでいるリンゴのすりおろし、わたしはやはり冷蔵庫に入れたほうがいいのではないかと思います。 アルコールのような匂いがしてから酢になりますから、まずはゆっくりアルコール化するのをお待ちくださったらよいかなぁと思います。 その後は本文記事を参考になさってください。
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katya
at 2012-08-02 01:32
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sakillus 様
ご指導頂きまして、ありがとうございます。 雑菌ですか…。 昨夜、茶色く変色していない部分を、密閉ガラス瓶に移し替えました。 そして、冷蔵庫に余っていたイースト菌を入れました。 今日はカビもリンゴの変色もなく、順調な様子です(^O^) 密閉したのと、イースト菌を投入したのが良かったのかな…と思います。 でも、まだまだ油断は出来ないですね。 リスクヘッジとして、昨夜、リンゴを少し絞って、黒酢に混ぜて冷蔵庫へ入れました。 瓶も冷蔵庫へ入れたいところですが、空きスペースがなく… 話は変わりますが… フランスに友人が居まして、その友人の友人のお宅の庭にリンゴの木があり、自宅で収獲したリンゴでリンゴ酒を作っていました。 フランスでも寒い地方で、訪ねたのは11月でしたが、納屋のような所に樽を置いて、時々かきまぜていたように記憶しています。 「カビは生えないのかなぁ~?」と思ったのですが、訊きそびれてしまいました。 訊いておけば良かったです。 お騒がせしまして、申し訳ございませんでした。 次回は冬に挑戦してみます(*^_^*)
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sakillus at 2012-08-02 17:20
katyaさん、とんでもありません。
あんな頼りない返答ですみません。 密閉ガラス瓶に移し替え作戦、うまくいってるとのことでよかったですね! それほど急激に中の空気がふくれることもないかもしれませんが、 発酵していると膨れて、ペットボトルなどが爆発してしまう失敗談をしばしば目にします。 時々一瞬でもふたを開けると安心かもしれませんね。 わたしは、食用ではないのですが、最近、植物の葉面散布用に光合成菌の増殖を試しました。 そのときはふたはしないでキッチンペーパーを輪ゴムでおさえる方法をとりました。光合成菌は夏でもOKなんです。 >黒酢に混ぜて冷蔵庫へ入れる そうですね、いろいろなやり方を試してどの方法がよいか実践するのがよいですね〜。 フランスのご友人のリンゴ酒のお話、納屋のような所に樽を置くというのが良さそうですね。 わたしは山梨なのですが、甲府盆地はワインのメッカです。 とあるワイナリーでたいへんおいしいワインビネガーがあるのですが、なんと50年ものなんだそうです。 普通にワインをつくっていたものがいつの頃からか 酢になってしまったという話です。^^。
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katya
at 2012-08-02 20:50
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sakillus 様
今朝、冷蔵庫のスペースが空いたので、冷蔵庫に瓶を入れました。 やはり夏ですので、さすがに心配になって…(-_-;) 我が家は西日が強く、室内に日陰や涼しい場所はありません。 日中、犬は風呂場で寝ています。 風通しが良く、タイルの床なので、辛うじて一番過ごしやすいようです。 ちなみに、ウチは神戸です。 「甲府ワイン」は聞いたことがあります。 山梨と言えば、果物の産地のイメージがありますが、木に成っている完熟の桃を、もいで食べるのが夢です(^O^) ところで…世の中には「良い菌」を、色々自家製で作れるのですね。 他のブログも、ゆっくり拝見させて頂きますね。 この度はお騒がせしましたが、有難うございました<m(__)m>
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sakillus at 2012-08-02 22:59
katyaさん、こんばんは。
冷蔵庫に入れましたか。そうですか。 どうぞゆっくりやってください。 西日は暑いですよね。植物も西日には弱いものが多くあります。 犬さんは涼しいところを見つけているのですね。 神戸はさぞかし暑いでしょうね。 ここのところの日差しのなんと強いこと! 例年はここまで強かったかしら?と思ってしまいます。 うちは甲府盆地ではないのですが、甲府盆地は日中とても暑く夜間は冷え込みます。それが桃やブドウ栽培に敵しているのですね。成りものはいいですよね〜。 良い菌づくりは元菌があってそれを増やすのですが、 光合成菌の場合はとても簡単です。 植物の伸び始めている枝葉にその光合成菌がたくさんあるのだそうで、それを鋏で小さく切って、水の中に黒砂糖とともに入れておくだけです。それで爆発的に殖えます。 菌も甘いものが好きなんですよね。おもしろいですね。 植物や庭づくりを中心としたブログなのですが、ほかのことでも気になることを載せています。 どういたしましてです。またどうぞ〜!
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ムーミンHannnou
at 2019-04-09 18:09
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今日初めて読ませて頂きました! 楽しいです! 実は🍎リンゴ!を買ってきた袋の中でグズグズに為ってしまったことが何度も有って、でも甘い臭いで臭くはなく? そのたびに食べられそうな気がしていました❕が、😢洗ってはいないのとこれで食べられるってあまりにも手抜きじゃない!&お腹壊さない?って悶々していましたが 今日思い切ってバカな質問をシテミマシタ! グズグズ🍎の利法?、ここで皆さんのチャレンジを知ってlucky🎵デシタ.又読ませて頂きます😌
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sakillus at 2019-04-10 15:26
ムーミンサン、初めまして。コメントどうも有難うございます!
この記事を書いたのももう10年前なんだなぁとあらためてびっくりしました。これを読んでくださる方今でも結構いらっしゃるようで。 グズグズになってしまったリンゴですね。私はあまり経験ないですが、自分だったら少し食べてみると思います。少しかじれば腐っているかいないかがわかりますしね。笑。 グズグズになってしまったリンゴがうまく発酵するかどうかはやってみないとわからないので、何事も経験ですので、ぜひチャレンジしてください!うまくいったら教えてくださいね。
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