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ROSASOLIS

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展示会
展示会_f0160480_21503994.jpg

ツルリンドウが咲きました。
あやうく見過ごしそうでしたが、気づいたそれはなんともはかなげで透明感のある色。
花形も細くて繊細、色と形が調和しています。
人間が気づこうが気づくまいが咲いている。
山の中で出会ってみたいものです。
わたしはリンドウの縦のすじが好きなんですよね。


    ************************

少し前の記事で窯焚きレポートをしたヴェロニカさんと、ずっと作陶周辺の写真を撮ってこられた、コエチ光彦氏の展示会のお知らせをあらためてさせていただきます。


「土の音 - sound of earth-」

2010.10.9(土)ー 10.24(日)
11:00amー7:00pm (月曜定休)

初日pm5:00よりお茶を飲みながら笙の演奏をお楽しみ下さい。

ヴェロニカ・シュトラッサーの在廊日は
9(土)、10(日)、16(土)、24(日)です。
上記以外の日程で彼女にご面会を希望される方はご一報
ください。
メールはこちら→oochigama@excite.co.jp


会場:「LIBRE」
〒113−0031
東京都文京区根津2-29-4
(東京メトロ千代田線根津駅より徒歩5分)
tel.03-3827-1925


展示会_f0160480_2222431.jpg

                        写真 コエチ光彦

今回は湯呑が多い、いや、ほとんど湯呑です。
わたしが窯から取りだしたやきものを見て、それらの感触が今までのヴェロニカさんのつくったものと変わっていることに驚きを禁じえませんでした。

小さなそれらはころころとしていて、木霊のようでもありました。
釉薬を使っていないにもかかわらず、表面のつやはこれまでになくつやつやしていて、
独特の光を放っていました。

今年、ヴェロニカさんの周りでは困難なことが次々と起こり、
時間と手間をかけて整形した湯呑が約150個、雨漏りで溶けてしまったということもそのひとつでした。

それらの難事がなぜ起こるのか、どうしなければならないのか、
ひとつひとつ乗り越えながらここまできて、こうしてやきものに集約したのだという実感が感じられ、わたしは初めて焼きものを見て涙するという経験を得ました。
いやおそらく、それらの事実を知らなかったとしても、やきものに感じる気持ちは変わらなかったとおもいます。

  「つくる」をしたくなかった。

それは、つくったのではなく、土の持っている要素を引き出したもの、
まさしく「土の声」のようでありました。

そして、湯呑にふれると、なんと!高温のさらさらという音がきこえるではありませんか!
そのおとはいやしの音でした。奇跡としかいいようがありませんでした。

また、実際にその湯呑を使ってお茶を飲んだ娘の話では、ヴェロニカさんの湯呑はこれまでも
おいしくなるのでありましたが、
「今回のは、おいしい、という次元を越えているとおもう。なんというか、妖精がいるような感じ。」ということでした。
湯呑は小さく、容量は少ないのですが、「不思議と、少なくても満足感を得られる。」のだそうです。わたしもぜひ飲んでみたい!

 みなさまにもぜひ足を運んで実際にお手にとっていただけたらとおもいます。


今回は、大地窯森林プロジェクトということで、売り上げの5%を森林育成のために使うことにしました。
以下は、そのことを説明したヴェロニカさんの文章の抜粋です。


  この棚頭一帯はその昔、薬となる貴重な植物が生い茂っていて、

  神社とお寺で研究をしていたようです。そうした貴重な植物も失ってしまいました。

  こうした現状を何とかしようと私はまず第一歩として自宅の周りを雑木林にしたいと

  考えました。そして、雑木林を作るため湯呑の売上げの五%を森作りに使いたいと考え

  ました。なぜ湯呑かといえば、焼き締めの湯呑でお茶を飲むと茶の香りと土の香りがよ

  く合い、私たちに平和を運び自然に目を向ける時間をくれるからです。私はこのプロジ

  ェクトを、「大地窯の森林」と名付けました。これから、小さな湯呑みの力で森林再生

  が実現すれば大変有り難いことだと思っています。

                          ヴェロニカ・シュトラッサー
by sakillus | 2010-10-07 21:58 | 自然物 | Comments(22)
Commented at 2010-10-08 10:25 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2010-10-08 15:25 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sakillus at 2010-10-08 22:06
10:25 鍵コメントさん、なるほど、高台のあまりないものですね。

そうでしたか〜。、でも、前回もおもったことですが、人によって好むものって本当に違うんですね。
だから、その時もあるかもしれませんよ。それが残っているかどうかはわかりませんが、きっとしっくりくるものがあるのではないでしょうか?
ヴェロニカさんも来ていただけたら喜ぶとおもいますよ。^^。
Commented by sakillus at 2010-10-08 22:15
15:25 鍵コメントさん、大地あってのいきものですよ〜。
わたしたち人間も。
ヴェロニカさんが、雑木林をつくりたいというのは、植物のためだけじゃなくて、動物のためでもあるんです。
いわゆる大きな、人里に下りてくるものたちと遭遇することもあります。山に食べ物があれば、もう少し棲み分けができるでしょう。
それは人にとっても動物にとってもよいことですよね。

鍵コメさん、そういうことをなさるんですね!すばらしいとおもいます!(そして、鍵コメってところも控えめですね。^^。)
誰しも自然から取っているものはあるけれど、お返ししようっておもうことは偉いですよ!

Commented by r_magnolia at 2010-10-09 00:59
御無沙汰しています。

ヴェロニカさんの湯呑、素敵ですね。
不思議な光沢を持っていて、いつまでも眺めていたい感じです。

実際に両手で包みこんでみたい。
唇にあててみたい。
お茶を飲んでみたい。
そんな気持ちに駆られます。

Commented by rienzo at 2010-10-09 19:12
こんにちは。

りんどう、私も好きです。
一見、儚げなのに実はとても芯が強い女性のような・・・
sakiさんみたいなっ?  お写真楽しみにしていますよ~♪

ヴェロニカさんの湯呑でお茶をいただいたら、
きっと上野原の香りがすることでしょうね?
作陶展、ぜひおじゃましたいと思います。
sakiさんにも会えると良いのですが・・・
Commented by sakillus at 2010-10-09 22:58
Rieさん、こちらこそご無沙汰しています。

今覗いてきましたよ!
次々と新たなブログをはじめたんですね!
素直なところを綴ってゆくブログにとても共感を持ちます。
人生、いろいろなことで転機を迎えることがありますね〜。
それが、最初は自分の望むところからじゃないとしても、なにかおもしろい展開があるかもしれませんし、陰ながら応援したいとおもっていますよ〜。^^。

湯呑みのこと、そうおっしゃっていただけてうれしいです。
さっき展示会から帰ってきました。
なかなか好評のようでした。
手びねりなので、すっと手の中に入りますね。優しい響きをもっています。
Commented by rikiaru at 2010-10-09 23:12
こんばんは。
今日はありがとうございました。

本当は来週に行くはずだった東大博物館行きを今日にしたら
たまたま展示会の初日に重なり
sakiさんにもヴェロニカさんにもお会いできて
気に入った器を連れて帰れて。
たまたまの不思議を感じます。

あの器でさっそくお茶をいただきました。
とてもおいしい。
器を持つ時に両手でつつみこんで
器全体を感じながらお茶をいただきました。
じいやに見せましたら、気に入っておりましたよ。
形がかわいいそうです。
Commented by sakillus at 2010-10-09 23:39
りえんぞうさん、そうでしたか!リンドウもいいですよね〜!

おほほ、>一見、儚げなのに
これ、大事です!ぶふふ、ところが大きな石を抱えている自分がいます。

そうですね、湯呑みは実に土の香りがします。地元の土が多いので、上野原香?
ありがとうございます!おでかけしてくださるのですね。
残念ながら、今日行ってきたんですよ〜。やきものと笙の演奏がとてもよく合っていました。
あと私が行く日は最終日になります。でも、早い日に行かれたほうが残っているかもしれません。
Commented by sakillus at 2010-10-09 23:46
りきさん、こちらこそ、今日はどうもありがとうございました!

りきさんとは雨の日によくお会いしますね。^^。
わたしも着いたのは5時ちょっと前だったので、タイミングが良かったです。それにしても来ていただけてうれしかったです♪

あの器、わたしもいいなぁとおもっていましたよ!
さっそく飲んでくださったのですね、おいしいでしょう?
わたしも日々、ヴェロニカさんの器で飲んでいます。それ以外はあまり気が乗らないんです。
ご主人にも気に入っていただけて良かったです!
Commented at 2010-10-10 10:03
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2010-10-10 10:24
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2010-10-10 10:27
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by plum at 2010-10-10 21:34 x
sakiさん、こんばんは。
今日Iさんと一緒に展示会にうかがいました。
ヴェロニカさんのお声を聞いたのですが、私たち2階にずっといて
すれちがってしまったみたいで、残念ながらごあいさつできませんでしたが、
ヴェロニカさんがひとつひとつ丁寧に作られた湯呑み茶わんやその他の作品を手に取ったり上から横から眺めたりゆっくり見せていただきました。
ずっといるうちに湯呑たちと一体感が!とても心地よかったです。
昨日ならsakiさんに会えたのね!
Commented by sakillus at 2010-10-11 20:31
10:03 鍵コメさん、こんばんは。

お元気ですか?
そういえば、出かけたのはおととい、なんだか毎日がめまぐるしく、
おとといが遠い日におもえます。苦笑。
お心遣い、どうもありがとうございます。丈夫だけがとりえのわたしですが、体調を悪くはしたくないですね。

おぉ、展示会に行っていただけるなら、それだけでありがたいですよ〜。新たに焼いたものでも、土の歴史というのでしょうか、なにか普遍的なものを感じてしまいますね。
展示会場はおとといは人が多かったのですが、平日などであればすいているかもしれません。ひっそりと一人で感じられたらなぁとおもいます。^^。
Commented by sakillus at 2010-10-11 20:39
10:24 鍵コメさん、秋の日は・・・女心と秋の空と申しますが、
変わりやすいのは男女を問わないかもしれませんね。
時間や天気や、もろもろの外部刺激また自らの内部によってかわることはありますね。
わたしはあまり変化の激しい変わり方はあまりしたくないなぁ・・・^^。
大丈夫、問題ないですよ〜!わたしらはあまりきにしないクチなので。ほんと、いい結果になるといいですねぇ。

個展のこともお気遣いどうもありがとうございます!
けっこう、今回の結果は今後の活動にも大きな影響を与えるとおもうのです。
今のところ、来てくださった方の評判も良いようで、ヴェロニカさんもほっとしているようです。
Commented by sakillus at 2010-10-11 20:47
10:27 鍵コメさん、待っている間っていうのはいやなものですよね。いろいろなことに気を回してしまいがちです。
どのようになろうと、信じられるものさえ持っていればとおもいます。

おぉ、来年のゆめ、そうですか!じっくりその先をみつめてというのはいいですね。いずれにしろすぐ結果の出ることではありませんが、
種を蒔くというのはいいですね!

またおいでください。
将来の希望のことなども伺いましたし、それはわたしもやって欲しいことでもあり、とても向いていますね。^^。
一歩一歩進んで行かれることをここからも願っています。
Commented by sakillus at 2010-10-11 20:54
plumさん、こんばんは!

Iさんと行かれたのですね、どうもありがとうございます!
そうでしたか、お話できなかったのは残念でしたね。
ゆっくりみていただけてわたしもありがたくおもいます。
手の中にころんと入りますよね?
そうやって、遊んでいただけたのがなによりです。

plumさんの望んでいた皿も少しはつくったのですが、実は皿は全部溶けてしまったんです。。。
なんということでしょうね。やきものってむずかしいですね。
大物もそこにもあったようにほとんど溶けてしまっったんですよ。
でも、飾ってあったのみたら、その残骸がすごくいいなぁっておもいました。

そう、わたしはおとといでした。残念でした〜!
Commented by いばら at 2010-10-13 02:51 x
sakiさん こんばんは

Pさんと展示会に伺ってきました。
残念ながら、ヴェロニカさんと擦れ違ってしまい、お声だけ拝聴しましたが、雰囲気のあるお声でした。拝見していた画像のお姿にしっくりとはまるような。。。

私は実物の作品を拝見するのは初めてだったので、Pさんにいろいろ伺ったり、自分で触れたりしながら拝見しました。
そして、手の中にすっぽりとはまりこむ1点を見つけてしまいました。
それでも、それを持ちながら1階と2階を行ったり来たり・・・

最後に決断してお渡ししたときに、「暖かくなってる!」と言われてしまいました(笑)
まさに私の体温をうつし、一体となったのを感じました。

ぐいのみでも通用するような小さな湯のみですけれど、本当にまろやかなお茶をいただくことができますね。
不思議な「気」をいただいた気がします。

sakiさんに、お会いできなくて残念でした。

Commented by sakillus at 2010-10-13 15:50
いばらさん、こんにちは。

出かけてくださったんですね!どうもありがとうございます♪
そうですね・・話し方は、外人のせいもあるのでしょうが、ゆっくりしていて、丁寧ですね。そしてまた、ユーモアのある方です。

みつけましたかぁ!そうやってさぞかし大事に手の中で暖めておられたのだろうなぁと想像するとわたしもうれしくなってきます。
不思議とおのおのしっくりくる形やら持った感じがあるものですね。

私も、初日けっこう売れ行きがよかったので、少し焦って一つ購入しました。まだ会場に赤丸で置いてあります。

いばらさんにそうおっしゃっていただけてうれしいです。
そうそう、小さなものが多かったですね。お酒をいただいてもおいしいでしょうね。
そう、「気」がありますね。暖かみとか。土の誕生だなとおもいました。

そうですね。お会いできなくて残念でした。
初日は笙の演奏がありましたが、なんだか・・焼きものも、演奏というものを初めて聴いて、驚いているようでおかしかったです。
Commented by すみごん at 2010-10-15 19:47 x
こんばんは。

今日、やっとLIBREに行くことができました。
ヴェロニカさん、いらっしゃいました!
お客様とお話していらっしゃったので、そのまま帰ろうとしたら、
少しお話する時間をとってくださって、sakiさんのお名前を出させて
いただき、短いながら興味深いお話を聞くことができました。
写真も撮らせていただけて・・・とても嬉しかったです。
来月あたり、sakiさんのところにお邪魔したいと言ったら、その
時は近くだからぜひ寄ってくださいと言っていただき、なんだかとても楽しみになりました。

本日のブログで、ヴェロニカさんの写真を紹介させていただいて
しまいました。すごくステキだったので。
もし、差し障りがあるようでしたら遠慮なくお伝えください。
撮影までの許可はとりましたが、ブログ掲載は帰宅してから勝手にやってしまいましたので・・・

ヴェロニカさんの器と、何にも増してご本人にお会いできたこと、とても幸せな経験でした。sakiさんに、感謝!です。
Commented by sakillus at 2010-10-15 23:25
すみごんさん、こんばんは!

こっちを見る前にすみごんさんのブログを見ていました。
コメントにも書きましたが、どきどきしながら読んで、その記事の雰囲気が会場の雰囲気を呼応するように表されていたので、読んでいるこっちにも柔らかい気分になりました。
あぁやって紹介していただきどうもありがとうございます!
湯呑みをよく見ていただいたようで、ヴェロニカさんもありがたくおもっていたようでした。

ヴェロニカさんの住まいも興味深いところだとおもいますよ〜。
今は飼っている犬がだいぶ具合悪いのですが・・・だから、そうおっしゃるのはめずらしいかもしれません。

写真は問題ない(はず)です。そうやって記事にして紹介してくださることはありがたいと本人もおもっているはずですから。

縁とはおもしろいものですね。また、来月、わたしもたのしみにしています。すみごんさんとはすでに会っているような感じさえしますが。笑。
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