これは東北で発見されたというたいへん珍しい緑花のトリカブトです。翡翠みたいでとても美しいです。 トリカブトとしては小型で草丈はせいぜい30〜40センチ、やや斜めに枝が伸びます。 今年北海道に行った時、同じく緑色のトリカブト属を初めて見て驚きました。 それは、エドノレイジンソウという植物でしたが、色こそ似ているが姿形はかなり異なります。 エドノレイジンソウは茎も太く背丈も1mぐらいになりますが、緑花のトリカブトはずっときゃしゃです。こちらのほうがいかにもトリカブトの花ですね。 トリカブトといえば、猛毒として知られ、昔トリカブト殺人というのもありましたね。 名を聞くだけでおそろしいが先に来るかもしれませんが、花には魅力があります。 植物の中で毒草なのは以外に多く、あれもこれも、気にしていたら植えるものがなくなっちゃうぐらい、あります。 その中でもやはりトリカブトは、ドクゼリ、ドクウツギと並ぶ日本三大有毒植物といわれるように毒性が強いわけですが、薬用としても使われているとのことです。 「麻酔薬、また、温性・熱性を持つ、冷えや寒気などを伴う、嘔吐、下痢、腹痛などを改善する生薬」です。 その麻酔薬は「通仙散」といい、かの有名な華岡青洲が曼陀羅華(まんだらげ)の実(チョウセンアサガオ)、草烏頭(そううず、トリカブト)を主成分とした6種類の薬草に麻酔効果があることを発見、動物実験や実母や嫁の犠牲の上に完成させたとのことです。 体を張った女の闘いはこわいですね。いやぁ、ごめんこうむりたいです。 トリカブトがどうしてそれほどの毒性を持ったのかは植物の都合ですので、 本来ならば、それを人間の判断でどうこうということもないと思うわけですが、 ものには両面あるということは教えてくれます。 まだ植物のよからぬ面ならまだしも、我が国の為政者ときたら悪い面しか思い起こせない。 あえて言うなら、日本が戦後ずっとアメリカに占領されていたということをこの間わからせてくれたということでしょうか?
by sakillus
| 2015-09-21 20:36
| 山野草
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