アオハダの葉 今回、この場所に何の木を植えるかということは、ほぼ庭師さんに任せていました。 かねてからのわたしの要望はツリバナだけでした。 これはかなり前から(植えることは)決定していたことですが、どんなツリバナにするか? 大きさはどうか?場所は?などいくつか候補はあったものの、植え付け時期が適当でなくなってしまったりして延び延びになっていました。 そこに、今回の立水栓の話があった時点で、彼の中ではどのツリバナにするか、また場所は どこにするかは決まっていたとおもいます。 それは立水栓の壁の横、向かって右隣、家のすぐ近くです。 そして、ほかの木々、 アオハダ アオダモはよく使っても、アオハダは普段はあまり使わないということです。 アオハダという木は雌雄異株であり、花は咲いても実のなる株は10本に1本ぐらいしかないそうです。 うちにアオハダを使ったということは、このアオハダがその10本に1本の1本であるということが 確認できた、つまり、材料屋さんで実をつけているのを見たからだそうです。 マンサク マンサクは黄葉する木ですが、多くの落葉樹はその後水分を失い、葉の栄養を木本体に返したあと落下するのが常ですが、マンサクはいつまでも枯れたような葉が残るのだそうで、 それが欠点でもありながら、また、そこがいいのではないかと庭師さんは言います。 そういう美学もありますよね。 これはそのマンサクの場所を決めているところですね。 向きとか角度とかほかの木とのかね合いもあります。 その落葉しにくいマンサク ですが、じつはこれ、取り寄せで遠くから運ばれてきたので、 その間にほとんど落ちてしまったのでした。ははは・・・・ 「マンサクって最高の木だとおもいますけど。」 そう言いますが、彼の最高の木や草はとても多いのでした。 コナラ コナラは関東の山や林ではとても一般的な木です。 雑木林といえば、どこでもコナラやクヌギはありますよね。 しかし、10mにもなるコナラは庭木として使うには、どこでも良いというわけにはいきません。 市街地の一般的な広さを持つ日本の住宅ではほとんど使うことはできないと彼は言います。 うちぐらいの広さと頭上の生長を邪魔するものがないということで、ようやく植えられるところを得たと判断したのでしょう。 ここならコナラ? (シャレのつもりか?) 新緑の薄緑の葉、そして紅葉もきれいだということで、たのしみな木であります。 右奥からツリバナ、マンサク、コナラ、アオハダ 彼は密植派です。なぜかというと、雑木は本来山のもので、山では木々は密に生えていること、 そうやってお互いを守っているからだそうです。 家の中からツリバナを見る この野生的な株立ち姿、感激! ツリバナに守られている感じがする なお、あの魅惑的な実は移動のために落ちている 庭木にしろ街路樹にしろ大事なことは、当然のことではありますが、適材を適所に植えることだと言います。 雑木は自然樹形が一番きれいなので、なるべく剪定しないで育てられる環境の元におくのが ふさわしいと。 単純にデザインの見地から、葉がかわいいから桂を植えるなんてことをそう簡単にしてはいけないわけですね。カツラは高木になる木ですから・・・ 適材を適所に、それはもちろん木自身のためでもあります。 またこれらの雑木は道路からの目隠しの役目も果たしてくれています。 いままでは見えすぎていたのです。 剪定にしても、混み合った枝をはらうぐらいはした方が良いのですが、主幹を切るということは まずいですね。 これはうちのコブシですが、(たぶん)前の地主が主幹を切ったために 枝が容赦なく出ています。 大きなトピアリーみたいです。 こうなると3年ぐらい放っておくのが一番良いと言います。(それしかない) やたら枝を切るとリバウンドがこわいとか・・・ ところで、左の格子には、バラ、Reve d'Or と Parks' Yellow Tea-scented China が ありました! やや陰にはなってしまいましたが、あなたたちの新天地は上だと語りかけています。 二階までたどりついた図 横から見て 木漏れ日があたっています。
by sakillus
| 2008-10-06 00:51
| 庭づくり
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Comments(10)
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Seedsbook
at 2008-10-06 14:37
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素敵ですね!
ますますこの目で拝見したくなってきてしまいます。 ツリバナ、マンサク、コナラ、アオハダがかなり接近して植えられるというのに驚きました。 立派な株を植えられたのですね。 >葉がかわいいから桂を植えるなんてことをそう簡単にしてはいけない 私の友人はそんな風に庭木を選んで居間どうしたら良いのかわからないような状況に陥っています。本当にかわいい葉なのですけれどね。。。 マンサクは春のまだ寒い時期に咲き始めるのでうれしい花です。でもこちらでは剪定の所為なのかごつごつとした形になっている木が多いような。
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ぴぴん
at 2008-10-06 18:01
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なるほど、薔薇の新天地は上ですか。冬は全員平等に落葉ですね。
わたしが見た中国の庭石の名前は「太湖石」というものでした。 でこぼこ穴だらけで、わたしは落ち着きませんが、 白居易が「太湖石は痩・皴・漏・透なるものを佳しとした」そうです。 そういう言葉が、文化内の価値観となるんでしょうね。 末筆ながら。 クミンさんとの連絡に場をお借し頂きましたおかげさまで、謎が解けました。 もっとスマートに解く方法もあったのでしょうが、苦肉の策でした。 改めまして、ありがとうございました。
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すみごん
at 2008-10-06 20:10
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なんとも羨ましいこと!
雑木林のような庭が理想的だと思っている私としてはヨダレが・・・(^.^;) これだけいろいろな木があると、四季それぞれ繊細な表情をみることが できるでしょうね。楽しみですねー!
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sakillus at 2008-10-06 20:51
Seedsbookさん、そう言っていただけるとうれしいです!
密植するという話は前から聞いていて、それで大丈夫というので、大丈夫なのだろうと信じています。 そうですね、一番立派なツリバナで3.5mぐらいあります。^^。ありがたいことです。 あ、友人の方、そうなんですかぁ・・・それはなんと申していいか・・・ カツラの葉はかわいいですよね。わたしも惹かれました。ひかれて気持ちが動いてしまったので例として出したぐらいなものです。 比較的近くの神社ではこの木がご神木として古くからあって、その大木のまさに根元から湧き水がすごい勢いで出ていたのでした! 今さら驚くべきことではないかもしれませんが、ドイツでも(日本原産の)カツラや マンサクがあるのですね! そして、Seedsbookさんが親しまれていらっしゃるというのは、なんだかうれしいです。 日本では、個人の家の庭木も街路樹も寒々しいのがけっこう多いですよ。 街路樹などはいろいろなことが原因して、何が悪いからと一概に言えないのでしょうが、街の景観にマイナスだしかわいそうです。 家の庭木も多くの人の目にふれるので、公共性があるなぁなどと今日は考えておりました。
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sakillus at 2008-10-06 21:11
ぴぴんさん、このふたつのバラは似ている感じがするのですが、ふたつとも勢いがついているので、
株もとからのシュートは出にくくなるかもしれませんが、不安感はありません。 それは葉の丈夫さからくるのかなとおもいます。 病気に強く、そして、今年は全国的に夏以降虫が多発していると感じられますが、虫に食われにくいんですね。 テリハノイバラの血があるのかしら?とおもうほど。 そういえば、Reve d'Orはけっこう冬も葉が残っていたかも〜。 太湖石、今ネットで見ましたが、わたしもこれは苦手かもしれませんね。 >痩・皴・漏・透 という字面をみても幽霊みたいですね〜。夜はみたくないぞ。 しかし、今夜はどうしても中華料理を食べたく、しかし、中華麺はなく、ひやむぎをゆで、中華風にいためました。これがなかなかいけました! 私のブログのコメント欄もついに掲示板のような役割が果たせる日が来たのかとおもうと感無量です。^^。また何かあったらお使いください。
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sakillus at 2008-10-06 21:20
すみごんさんも雑木林の庭が好きなのですね!
こうしてみると、案外隠れ?雑木林ファンは多いのかもしれませんね。 >四季それぞれ繊細な表情 そうなんですよね。植えてみて思ったことですが、うちではまだバラは多いのですが、バラの葉もよく観ると それぞれ特徴があり、微妙に違うのですが、とはいえ、やはりバラの葉はバラの葉。 落葉樹は葉の特徴がそれぞれ顕著にあって、いろいろな表情がありますね。それが新緑の季節から、濃くなり紅葉、黄葉へと変化する。そして、花の季節もある。 とすると、落葉樹というのは1本でもかなり愉しめるものだなぁとおもいました。
いろいろそこまでお考えとは(汗
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クミン
at 2008-10-07 00:52
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sakiさん、こんばんは^^。
今夜はちょっと夜更かししています。 水栓の周り、いいですね。 四季折々の様子が楽しめて素敵です。 >アオハダ 今頃ですが、検索して勉強しました(笑)。 ほほう、モチノキの仲間なんですね。 モチノキはうちにもあるので、想像しやすいです。 でも落葉樹だと・・・。 植物の勉強をちゃんとしてみたいと思う瞬間です。 例えばバラ科の植物に至ってはイチゴから桜まで、草もあれば木も! それって色々ありすぎ、と思うのは私だけでしょうか(笑)?
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sakillus at 2008-10-07 12:08
sakaeさん、考えるのが好きっていうのもあるでしょうし、プロとして少しでも良いものを提供したいという
おもいは、どの業界でもいっしょですよね。^^。 バラの剪定で、新苗の頃から先端をちょんぎってわき芽を出させるということは、樹木の「やってはいけないこと」の逆の発想だということが今頃わかりました。
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sakillus at 2008-10-07 12:26
クミンさん、こんにちは。夜更かし、わたしもこのところけっこう遅くなってしまうので、ときおり猛烈に眠気がやってきます。^^。
おほめいただきどうもありがとうございます! わたしも植物図鑑を見るのは好きなので、ほぼ毎日眺めていますが、ほとんど分類のことは無視しています。あはは・・・ 同じ科で常緑もあれば落葉もあるって、ちょっと、え?っておもいますよね。 バラ科も多いですよね!分類って生殖器官がどうなっているかを重要視するというようなことをどこからか 洩れ伺っておりましたが、所詮人間の考えることとタカをくくってしまうわたしがいます。。。 そういえば・・・バラ科、バラ属ではフルテミアがバラ属からはずされましたね。(最新のモダンローズでは) 葉の付き方と托葉のあるなしですね。 「科」って何をもってそう分けたかは、ちゃんと勉強したいなぁとかねがね思っているところなので、クミンさんに刺激されたことで、勉強してみようかなぁ・・・?
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