「ほっ」と。キャンペーン

ROSASOLIS

<   2008年 05月 ( 11 )   > この月の画像一覧
それでも薔薇は咲く


このところ連日寒い日が続きますね。
5月下旬でこの寒さというのは本当に珍しいことです。
でも、今年の気候は例年になくどうである、こうである、と言いつつ、例年がどうかというと典型的な「例年」はないように思えます。
いつの年もなにか、他の年と違います。

そんな中にあっても今年はほかの年との違いがいっそう大きいことはまちがいないようです。
ただそんな気候の変化をことさらに「異常」というのはどうかともおもうんですよね。
「異常」を文字通り読めば常と異なるということであっているのですが、異常というと本当におかしい!という響きがあります。

人間はまちがいを犯す存在ですが、地球はまちがいを犯さないとおもいます。

地球はまちがいを犯さないとしても、おこした現象の生んだ悲劇をおもうとき、
わたしは、じぶんのできることは遠い地域のことを、想像においてですが、しっかりと胸に刻むことしかないなぁとおもうのです。それを記憶として遺伝子に刻みつけることぐらいしか。

そんな折、庭ではバラが良い時期をむかえ、こうやって愛でることのできる自分にたじろがないわけでもありませんが、植物のいのちを素直にわきあがる感動として胸に刻むことはわるいことではないともおもいます。


5月下旬のバラから

f0160480_892727.jpg

f0160480_894936.jpg

Alba semi-plena (Alba)
この薔薇が咲いてくれることは幸いです。
浄化作用を与えてくれます。
現在展開中ですが、西側の格子から正面に向かって枝を伸ばし、全部で200輪ほど咲いてくれそうです。肥料もほとんどやっていないのですが。

f0160480_8115957.jpg


f0160480_8122575.jpg


葉のきれいな薔薇から
カラフトイバラ (species)
Rosa glauca (species)

f0160480_816581.jpg

f0160480_8401295.jpg

Gros Choux d'Holland (Centifolia)

f0160480_8415670.jpg

Contes des Campagne (English Rose)
ユリの葉がかぶさっていますね。
咲き始めより咲き進んで淡い色になった方が好ましいです。

f0160480_8455490.jpg

Belle Isis (Gallica)
これも今年はたくさん咲いてくれています。
大好きです。

f0160480_847272.jpg

と、突然画像が大きくなりましたが、
Quatre Saisons Blanc Mousseux (Moss)
湿度が高いとなかなかきれいに咲いてくれなかった薔薇ですが、ここではなんとか
咲いてくれています。きれいですねぇ。

f0160480_8492942.jpg

f0160480_850282.jpg
f0160480_8502471.jpg

Bourbon Queen (Bourbon)
これ、去年の新苗だったのですが、とびきりの生育のよさにびっくり!
3枚目はSombleuilと
やっぱり古い薔薇、名花と呼ばれるのにはわけがあると感心することしきりです。
[PR]
by sakillus | 2008-05-31 08:10 | 薔薇 | Trackback | Comments(7)
4 - 6


いつも垂涎の想いで拝見しているお庭の主に、庭におけるバラの割合はどれぐらいですか?
とたずねたところ、その方は3割ぐらいだとおっしゃる。

では、わたしはどうなのだろうか?

正確なところを測ることは不可能なのだが、ざっと見回したところ、4割ぐらいなのではないかとおもう。

今は何本のバラを持っているか、動きもあるので数えていないが、煩悩の数(108)はたぶん超えているだろう。
地植え率もあがり、まだまだ本領発揮とまではいかないが、今年はまずまずの生長ぶりだ。
これからは一本一本を充実させることに主眼をおき、この4割を越えないようにしようとおもう。
謀ったわけではないが、わたしとしてはちょうどこれぐらいがいいところだとおもっている。

バラも咲き出せば早いもので、すでに4割近くのバラが咲き、いよいよ佳境というところ。
でも、今日はそれ以外のつまり、6割のうちの一部をみていただこうとおもう。


f0160480_16366100.jpg


今年になりやっと咲いてくれるようになったヤマボウシ
コバノヤマボウシというのもあるそうで、葉が小さいのでそっちかもしれない。
春から初夏にかけては木の花がたくさん咲く。
木に咲く花は特別な感じがする。ただただ清々しい。



f0160480_1640040.jpgf0160480_16402428.jpg


ないとおもっていたアヤメがあったり、シランの赤紫が鮮やかだったり。



f0160480_16431573.jpg


エンゴサクがこんなに長い期間咲いてくれるなんておもってもみなかった。


f0160480_16445016.jpg


いただきものの ヒューケラ グリーンフィンチ(だったよね)
雑草が入り込んでいるのだがのどかな景色で、抜きがたい。


f0160480_16465467.jpg

同じくヒューケラのキャラメル?  アンバーなんとか?



f0160480_1648191.jpg


まだ本当にチビなんだけど、ウラジロヨウラクツツジ
この形、色はそそりますね。かわいい。


f0160480_1649566.jpg


クレマチス ドクターラッペルは色がきつくてまいっちゃうのだけれど、これは地味に収まっていますね。
アリスター・ステラ・グレイと。
[PR]
by sakillus | 2008-05-29 16:54 | 庭づくり | Trackback | Comments(9)
夜、という名の薔薇



f0160480_247228.jpg


Night  Samuel McGredy Ⅱ  1921年 (Hybrid Tea)

夜という名にふさわしい薔薇である。
その黒赤は2日、3日と時を経ても色あせることなく、最後には見事な紫味を帯びた色になる。

この花の香りを初めて嗅いだ数日前、わたしは本当に倒れそうになった。
しかし、それを免れたのは前にかがんでいたからで、直立していた態勢だったら危なかっただろう。
それほど強烈だった。

おそらくダマスク香、といっていいとおもう。今まで私が嗅いだそれほど多くはないダマスクローズの中においてもそれらにひけをとることなく、いやむしろそれらに勝っているほどの香りの密度であった。

ダマスクというとシリアの首都ダマスカス(ダマスクス)からもたらされたということだが、それに加えわたしの脳裏をくすぐるのはナイトーアラビアン・ナイトの連想である。
そこで一気にイスラム世界へと飛ぶのである。


f0160480_2502872.jpg
f0160480_2512965.jpg




イスラム世界の花は薔薇といってよく、「バラは神に捧げる神聖な花であり、愛のシンボルであり、また死者の霊にその安楽な永眠のために捧げられ、バラ水は死者の亡骸を清め、王座を清め、自らの身体を清め、料理の香り付けに使われ、また薬用としても利用され、庭園にはなくてはならぬ花であった、」
(藤本優 『花の女王との出会い』より)

バラ水はグラーブとよばれ、イスラム世界で最も多量に生産された香水であるという。バラ水の生産地は各地方にあったが、あるバラ水の大産地では大量の赤バラが生産されていたようであった。
この赤バラとはいったい何であったのだろうか?

   Nightは20世紀の作出であるわけだから、これが使われたことはあり 
   えないのだが、もしその時代にイスラム世界にあったとしたら使われた
   としても全くおかしくはない。そう思えるバラである。

そして、イランでは10世紀頃,バラの花弁を熱し、バラの精油を蒸発させた後、冷却してバラの精油だけをとりだすという、水蒸気蒸留法が発明され、バラ水の芳香が高められた。

バラ水はインドや中国にも輸出されたが、中国の書物のいくつかにはそのイスラムのバラ水の素晴らしさを讃えたものがある。

例えば宋代の『太平寰宇記』 
「この薔薇水は西域(イラン)でつくられたものである。衣に振りかけても、衣の鮮やかな色はあせることなく、その香気は馥郁とした香りを発散させて、数年経ても香りを失うことはない。」など。
『香譜』にはバラ水を大食(タージー)水とよび、「大食水は大食国の薔薇のことである。人は明け方に起きて薔薇の上にある一滴の露を爪の甲で採る。これを耳輪の中に置くと、口、眼、耳、鼻、すべてにすばらしい香りを感じ、一日中その香りを失わない。」とある。

イスラム商人がバラをバラの花上の露から採るといったのは、バラ水がいかに貴重なものかを強調して、高値に売りつけようとしたからととれる。

中国でも香り高いバラが咲いていたのにもかかわらずイスラムのバラ水を礼賛していたのは水蒸気蒸留法の技術的精度にもあったのだろうが、やはり西アジアほど香りの良いバラは中国にはなかったことをうかがわせる。
               
                      
                  藤本優 『花の女王との出会い』を参考にさせていただいた。



f0160480_30132.jpg



さて、話をNightにもどそう。

このバラは、その花びらのビロードのような質感、色味、花持ち、そして深い香りにおいてかなり完成度の高いばらであることはまちがいなく、いかにもHTらしく直立した樹形をもち、花を真上に咲かせる花茎の強さをもっているにしても(このことは一般的には全くそのバラの価値を減ずるものはではないが)その樹形をもつバラの数を増やしたくないわたしでさえほれぼれと感ずるバラである。

イスラム世界が今日のように解きほぐせない争いの渦中になかった時代を夢想させてくれる薔薇であるかもしれない。
[PR]
by sakillus | 2008-05-26 03:13 | 薔薇 | Trackback | Comments(15)
雨の中の薔薇


f0160480_17375287.jpg



その日は朝から雨
季節はずれの台風が襲った日

   Mme.Alfred Carriere

せっかくここまで咲いてきた Carriere 少しだけ摘んで室内に入れた
部屋に立ち上る香気

妙に静かな時


f0160480_17421645.jpg


やがて雨は小雨となる
ときおり陽がさしたりして

    Reve d'Or

不穏なのか不穏でないのか
これからまた嵐がやってくるのか

わたしの心拍数はあがっているかもしれない

妙に静かな時

f0160480_17513020.jpg


何故咲いているのかその意味を問うこともなく
たった2日か3日 この世に存在する
 
   Mary Rose

誰に見られようと見られまいと


f0160480_1814878.jpg


雨に打たれぼろぼろになり、それでもバイカウツギと触れあいたいと願っている

   Rosa × maikai (maikwai)

なま暖かい空気
非日常のざわめき

風はやんだが 
明日には散っているだろう マイカイ

まるで蜻蛉のようだ
[PR]
by sakillus | 2008-05-22 18:19 | 薔薇 | Trackback | Comments(6)
Rosa spinosissima lutea ?


f0160480_075112.jpg


Rosa spinosissima lutea という名前で購入したものですが、lutea 黄色というには
疑問があります。どうみても淡いピンクですが花弁の基部に淡い黄色がのります。
いずれにしても絶対胸がキュンとなります。
香りもさわやか〜。

本来のRosa spinosissima luteaは淡い黄色の花弁だということです。
形状はブッシュで高さは50〜100㎝。
そこのところはあたっています。
ブッシュ状であるということは、スコッツローズ (Scots Roses)の研究者、
ピーター・ボイド (Peter D.A.Boyd) 氏の規定する典型的なスコッツ・ローズに含めていいのかどうかはよくわかりません。
この性質はイギリス、ヨーロッパ大陸西側原産のものではないかもしれません。
アジア原産のもののような気がしますが、まだよくわかりません。

ちなみにピーター・ボイド 氏の規定する典型的なスコッツ・ローズとは、
「イギリス、ヨーロッパ大陸西側原産のロサ・スピノシッシマに由来する栽培品種とこれに似た形質をもった交配種」
ということであるようです。


f0160480_039353.jpg


Rosa spinosissima と Rosa pimpinelifolia との関係は微妙で勉強不足なわたしには
今は何とも言えません。(勉強する時間が欲しい〜!)

pimpinelifoliaの由来は ピンピネラ(Pimpinella サンギソルバの古名)、サンギソルバ
(Sanguisorba), バーネット(burnets) 、いずれもワレモコウのことだそうです。

ワレモコウに似たかわいい葉をしていますね。

f0160480_0481680.jpg
 と言っておきながらこれはまぎらわしいですね。手前の長細い葉はべつのもの。

f0160480_049517.jpg


ひきつづき Burnet marbled pink

この巻きかげん、罪作りな気がしませんか?(笑)

f0160480_0544540.jpg

真正面からも撮っちゃうぞ。

f0160480_0561423.jpg
む〜。咲き進んだところ。やられちゃったなぁ・・・



f0160480_0593861.jpg

そして今日はじめて見る花がありました!
Hibernica です。
ハイブリッドスピノシッシマです。R.canina × R.spinosissima

丈は現在1,5メートルぐらいになっています。
これの本当のかわいらしさは実際に見ないとわからないかもしれません。
そしてその香りは、強くはないのですが、ほんのり柑橘系の、そして複雑な香り。
これはかなり好みです。
花も実も素敵で、いいものを見つけた時に、自分だけの胸の内にしまっておこうという気持ち。
内緒、内緒・・・

Hibernica は可憐なお嬢さん。
この花びらのようなひらひらする帽子をかぶって、晴れなら野原に、海に自転車をこいで
出かける。
そんな感じです。

ときどき帽子が風に飛ばされたりして.... あっ
[PR]
by sakillus | 2008-05-19 00:08 | Rosa spinosissima | Trackback | Comments(7)
二輪目のヤマシャクヤク

わたしはヤマシャクヤクを二株持っています。
ひと株は先日咲いた、ことし加えたもの。
もう一株は3年ぐらい前からあったものですが、一度も咲いたことがありませんでした。

今年は蕾をもち、それがずいぶんと赤かったのでてっきり赤花のヤマシャクヤクかとおもっていたらとんだ勘違いでした。

やはりこれも白花でしたが、先に咲いたものとは個体差が感じられるものでした。

f0160480_21908.jpg


白とも乳白色ともいえる地の色に浅緑とかすかに薄紅色が溶けこみ、
黄金色のたっぷりのしべをもった・・・なんとも高貴なもの

高貴はそのまま香気をふりまき、このような女性になれたらどんなにいいだろうとおもいました。

f0160480_2233370.jpg

f0160480_2261084.jpg

f0160480_2274490.jpg


あたりいちめんを変えてしまうその力
静かな微笑みなのか、鎮魂なのか

でも、二日目になり、このような女性になりたいなどという願望はすっかり消え失せました。

f0160480_2342850.jpg

f0160480_2354143.jpg


だって、これは菩薩のようじゃないですか。

でも、胸がしめつけられるような、泣きたくなるようなその姿。
救いの手がさしのべられるとしたらこんなもの?

どうかさしのべてあげてください。
たいへんなところに。


f0160480_241956.jpg

[PR]
by sakillus | 2008-05-14 02:42 | 植物 | Trackback | Comments(16)
視線


きのうはまるで初春の頃に戻ったかのような肌寒い雨降り。
薔薇の開花を目前にはやる気持ちもこの寒さにやや落ち着く。
こんな日には少し庭づくりについて省みてもいいかもしれないとおもうことがある。
というよりケリをつけなければとおもっていたことがあった。

きっとこころの中では不満におもっていたことが多々あった(今でも)とおもうのだが、遠慮もあってかそれを口に出すことのなかった庭師さんだが、彼もついに業を煮やしたか、それぐらいは言っておかねばとおもったか、淡々とした中にもえぐるようなことを話し始めた。それは少し前のことだったが。

彼の庭づくりにおける持論は、最初に土地をよく観ること。
そうすれば、やるべきこと、やっていいこと、やってはいけないことがあると。
それを踏まえれば、自分のやることの七割方はその時点ですでに決まっていると言う。

そんな彼がわが庭について気に入らなかったことは主に3つ。

ひとつめは単純なこととも言えることで、これは私の心掛け次第で改善されることなので割愛する。もっともその中には、たとえば「雑草をもっときれいに抜けば」というようなことがらがあるのだが、わたしはそれをきれいに抜くつもりはないし、実際、現実的には不可能なこととも思えるので、あまり期待はできないかもしれない。まぁ、これでもがんばってむしっているし、もう少しは努力するが・・・もう少しだけなら・・・

ふたつめ、これは今となってはほとんどどうしようもないことだが、うちの庭で多くの面積を割いている石組みで囲まれている築山風のところ。レイズドベッドと言ってもいいが。
その石組みはその道のプロにやってもらったものではないので十分な満足の得られるものでなないのはいたしかたのないことである。
彼のいわんとすることは、石組みの技術や見た目のこともあるが、しなければならないことからはずれてしまっているということであるとおもう。

既存の樹木がある。とすると、それをまず基準に自然な景観、高低差をつけながら土地(土台)を均すことがとても大事なことなのだという。
無用なへこみがあれば、そこに水がたまるなどして水はけが悪くなり、植物に悪影響を与えかねない。
石組みを組んだのはわたしではないが、高低差をつけ、土台を固めた(固めてないといった方が適切かもしれないが)のはわたしである。その高低差のつけ方もなりゆきでなんとなくである。
石組みがあれよあれよという間につくられ、強いイメージを持っていたわけではないのだが、私の気持ちにうまれた少しの違和感。しかしそれを直すことはわたしの力ではいかんともしがたいものだった。

「僕ならこうはしない。」という庭師さんのおおまかなプランを今聞くにつけ、その時彼にやってもらうことができたらどんなにおもしろかっただろうかとおもう。今からでもそれができればどんなにいいかとは思うのだが、現実的にはいろいろな意味でかなり難しいことだとおもう。
この、今ある植物たちを見るにつけても・・・

しかし、ここで嘆いてばかりもいられない。またその必要もない、かもしれない。
「こうだったらいいのに」と今ある現実との間にそれ相当のギャップがあるとする。
それをどうするか、もしくはしないか。その差を埋めていく作業をすることはゆっくりながらできるかもしれない。が、わたしはその空隙を埋めるということをしたくはないのである。
それはおおげさなようだが、あたかも自分の人生そのものかもしれなかった。
やるべきことは目の前にあることを誠実にこなすこと。「こなす」という言葉はべつに消極的な言葉ではない。

そしてまた、わたしは選択ということにあまり重きをおいていないのかもしれない。もちろん、これぞとおもう塩とそうでない塩があるとすれば可能な限り前者を選ぶのはいつものことだが、そういったことではなく、選択肢は無限にあるものではないし、選択をゆるされない場合もある。
わたしにとって大事なことは選択そのものではなく、目の前の現実にどう対処するか、の方なのである。
わたしは、人生と同じように、もし自分にふさわしく身の丈に合っていることであれば、何かしらは私の前におとずれるとどこかで信じている。しかし、この「おとずれる」ということもまた、安穏としていてはおとずれないのである。

さて、三つめは・・・土地を買った時に梅の古木を切ってもらったことである。
当初ここの土地にはかつての主が樹木をたくさん植えていた。それがかなり立派に育っており,薔薇を育てるには日陰をつくりふさわしいものとはいえなかった。また、常緑のものも結構あって私の趣味にも合わなかった。
その中にあった梅の木。それは4,50年は経っていたのであろうか。
幹にはうろ(空洞)もできていて、なおかつアリの大群もおしよせていた。
コブシの木に近かったこともあって、やはりできるであろう日陰のことをおもうと切ることを望んだ。
あとで近所の方からそれは豊後(ぶんご)梅でいい梅が成ったのだということを聞かされた。少し胸が痛んだ。友人からも切らなければ良かったのにと言われていた。ますます胸が痛んだ。
だからあらためて言われた時には胸から血がにじむようだった。
彼が一番残念だったこと、不満だったことはとりもなおさずこのことだったということも含めて。
梅の良さはそれからだったのに、とも言われた。
それはわたしが梅の良さをわかっていなかったということでもある。
いや、梅の古木の良さをわかっていなかったわけではなかった。
日陰をつくることに気をとられそれが目に入らなくなってしまっていたのだろう。
しかし、切ってしまったものはもうどうしようもなかった。

奇しくも2年程前に買っていた豊後梅があり、それはまだ幼い木といっていいものだがそれを植えた。
私のいのちがついえる頃、その梅は古木としての風格を備えているだろうか。
そうあって欲しいとおもう。

胸に痛いこと、耳に痛いことも多々あるわけだが、もちろん、わたしはこのようにいろいろ考え、前にすすませてくれた庭師さんにはたいへん感謝している。
そして、興味深い木やわたしには考えつかない草花などを取り寄せてくれることに対しても
感謝の念が絶えない。
ありがとう。


f0160480_0322395.jpg


北側から南にかけてのぞむ
ノムラモミジ、ヤマボウシ(入手して7年あまり、やっと今年はたくさん花が咲いてくれそう)
サワフタギ、それからアーチ方向へと。
わたしはこの視線から見える風景が案外好きだ。
単純な風景をつくりたいとはおもわない。
複雑にいろいろ絡み合う景色をつくりたいとおもう。
もちろん、わたしのすること、できることなどたかがしれてる。
ほとんどは植物たち自らと自然環境がつくりだすのである。



f0160480_0515861.jpg


家の東側部分にあたるのだが、一枚目とは逆方向から見た図。
実際にはこれほど端正ではない。
見えないところで、資材が山になっていたり、挿し木苗などがひしめいていたり・・・


f0160480_0545444.jpg


その築山風の一部分である。
左支柱にはアリスター・ステラ・グレイ
右支柱にはファンタン・ラトゥール
いずれも蕾たくさん!
立葵がどんどん大きく育つ。これ以上育ったらどうしよう。なやむ。
ワイルドベルガモットはいよいよワイルドに。

f0160480_0585844.jpg


手前にある宿根アマ(リナム)


f0160480_112355.jpg

出てこないかとおもっていたヒメサユリは出てきていた!よかった。
こんなに早く咲くなんて。ヒメというだけあって背丈は低い。

新潟、福島、山形県の県境を中心とした豪雪地帯の山地、丘陵地と宮城県のごく
限られた地域にのみ分布するという。

自生地におけるユリの減少に危機感を抱いた地元の人たちが栽培に取り組み、試行錯誤の末、実生からの栽培技術を確立したという。
今では流通しているヒメサユリの球根は、すべてタネから育てられたものらしい
タネから開花まで最低4年。
そんな大切なものと知り、購入したもうひとつの球根からも芽が出てくれることを願う。
[PR]
by sakillus | 2008-05-11 00:49 | 庭づくり | Trackback | Comments(26)
序章、でしょうか


f0160480_1344828.jpg
Mme.Joseph Schwarts が咲きました。
地植えしてもすぐには大きくならない。コンパクトでまとまりのよい樹形。

匂いを嗅ぐと、う〜ん、すばらしい!
鼻孔から気管を伝わって胸まで届くようです。




f0160480_13121829.jpg    

f0160480_13131666.jpg


Rosa banksiae lutescens


開いた花の愛らしさもさることながら、どうですこの蕾!
ゆで卵の黄身のような色♪  
ふんわりした形、口元がついゆるんでしまいます。



でも、まだまだこれらは序章
では、予告、いきます。


f0160480_13202256.jpg


f0160480_1321083.jpg


デッキ前格子 向かって右側部分
Mme.Alfred Carriere
一階部分はほとんど覆いました。
Honorine de Brabant と饗宴。
とにかく蕾もすごいです。



f0160480_1328143.jpg


f0160480_13283749.jpg



同じくデッキ前格子、左側

Reve d'Or と Parks' Yellow Tea-scented China 
それに西側からAlba semi-plena までやってきてくんずほぐれつ・・・
イボタノキもせりだしているのでたいへん!


f0160480_13333848.jpg Belle Isis


f0160480_13345748.jpg



引っ越しの際にだいぶきりつめた Francois Juranville もずいぶん大きくなりました!
竹の支柱もがんばっています。


f0160480_13395128.jpg

カラフトイバラの蕾のなんてスレンダーなこと!
葉っぱも!
[PR]
by sakillus | 2008-05-08 13:42 | 薔薇 | Trackback | Comments(11)
ふたたび 言いあらわせない色


f0160480_17211825.jpg


f0160480_0584069.jpg


   クリンソウ

繊細なはなびらは光を透かす色

   今様(いまよう)  当世流行の紅花で染めた色
  
   苺色(いちごいろ) 苺の実の色

上の画像は銅葉サラシナショウマとささやくように
下は光の中で踊っているかのように 

       抱きしめたくなる



f0160480_122656.jpg

f0160480_125260.jpg


   エンゴサク

上はチャイナブルー
下はパープルリーフ


エンゴサクの花の付き方は変わっている。
川の岩場、穏やかな流れに群れて生息している小さなさかなのようだ。
それら小さなさかなは色はダークだが、こうした透明な色を宿しているのかもしれないとおもった。

   エンゴサク
       
         透明な色

そこだけ、わたしの目には、こころには水が流れている。


そして、藤

f0160480_155419.jpg


これはうちに咲いている藤だが、今、山では藤が花盛り。

  藤、朴の木

甘く濃密な匂い

       朴の木

大きな葉とそびえたつ樹高、それに見合う花の大きさ
空を見上げるようにあおぎみる  
    
       めまいがしそうだ
[PR]
by sakillus | 2008-05-05 17:42 | 植物 | Trackback | Comments(0)
言いあらわせない色


f0160480_0532791.jpg

f0160480_16455810.jpg



クレマチス モンタナ ローズバッド

微妙な色だ。
この色を単純に言いあらわすことはできず、「色の手帖」の力を借りる。

  退紅 褪紅 (たいこう)
     紅花で染めた薄い紅色の名

  灰桜 (はいざくら)
     灰色がかった桜色

ときおり花弁の中ほどに入る薄緑の筋
同じく薄緑のしべ

     ローズバッド    Rose bud


     灰桜
               退紅 


f0160480_0492764.jpg


チベットの色彩は鮮やかだ。
   装束、建物、壁画、石窟画、幡(教幡)

特に赤胴色(しゃくどういろ)、深非(ふかひ)、臙脂(えんじ)、赤(あか)が
目につく。

この花は濃色ヒマラヤユキノシタ
葉はあまりおおきくない。
北側の庭でそこだけチベットを少し想わせる色を持ち咲いている。
[PR]
by sakillus | 2008-05-05 17:10 | 植物 | Trackback | Comments(0)