ROSASOLIS

網の目

どんな庭にしたいか?という問いに対する答えは容易ではない。
たとえばバラを中心にして宿根草を織り交ぜてとか、落葉樹のつくる緑陰に山野草が足元を飾ってとか、また違った角度から、花だけでなく葉を含めてキャンバスのように彩りを考えてとか、英国風、いや、日本的英国風?とか、
はたまた虫や蝶の飛び交うビオトープのような庭だとか、ひたすらバラのみとか・・・
(これはわたしの答えではなく)そんな言い方も一つの答えかとおもうが。

新しい庭に移り1年と5ヶ月近く経ち、そんな短い期間の間でも私の気持ちは移り変わっていった。
当初はおおまかに場所を区切って、(区切るといっても視覚的にはっきり区切るのではなく、それぞれが関係を持ち流れるようにというのではあるが)洋風気味にとか、和風気味にとか、スコットランドの匂いを感じさせてなどと目論んでいたのだが、今はそれはあまり意識していない。
しかし、場所場所によって日向、日陰、陽の光も午前中と午後では質が違ってくるし、道路に面した場所と奥まったところではおのずと何を植えたいか、植えるべきかが違ってくる。
既存の樹木の位置によって自然にできあがる景色もある。
自分がこれまでに手に入れ植えてきた草花、樹木は絵を消しゴムで消すように簡単になくすわけにもいかないし、また、そうしたいともおもっていないから、それらの、つくり出し醸し出す雰囲気もあるだろう。

一つの種類で他を圧倒してしまうようなものには困りものだ。山など自然界などと違って、人間がある程度制御することも当然必要になってくるだろう。
庭はゲームとは違って簡単にリセットするわけにはいかない。だがやはり、一つの種類で他を圧倒してしまうようなものは困りものだ。
植物に対する知識を深め、それがどのような育ち方をするか理解した上でその環境にふさわしい場所に植えればそう問題はないのかもしれない。(そうは言っても人間の予想の範囲で広がり織り重なるだけの景色などつまらないのだが。こちらの予想を裏切る動きはおもしろいから。)
そういう経験則、技術的なこともひとつ。

しかし、そういうことだけでなく・・・


わたしは植物たちの奥にひそむ声を聴きたかった。
この空間をどう感じているのか?隣り合う草木と心地よく呼応できているか?
いやではないのか?
調和がとれているとおもうか?
また、声というものではなく・・・ここはむずかしいところだ、なんといってよいのかわからない。それらを形にしているもの、ひそんでいるもの。
それを感じたかった。
そして、それをわたしが感じられたときに庭はどういう現れ方をするのか!?

草花、樹木同士の調和、景色としての調和、まわり(近隣)との調和。
それが本当にとれているのかどうかがわかるには、私自身の感受性がより高まらないとそれなりの判断しかできないような気がしてきている。
庭に求めるかたち、それはあって無きようなもの。無きようなものを形にする。
けはいをかたちにする。
だからまだまだ全然到達できないのだ。

今まで庭に椅子を欲しいとはあまり思わなかった、いや、欲しくなかったわけではなかった。特にお客さんが来たときなど、あればとも思ってはいたのだが、それより植物を植えたかった。
けはいを感じるのは作業をするときで十分だとおもっていた。しかしながら、先日、じっくり感じたいと思ったとき、椅子を強く欲した。
いろいろなことが網の目のようにこころの中に去来するとき、椅子に座って確かめたいとおもった。それはじきに置かれる、かもしれない。


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クロマテラというバラは鉢の下穴から根を土中に伸ばし、根もどんどん伸びる。
枝もどんどん伸びる。
どんどん伸びて、ヤマボウシの枝にからみつき、自然にアーチになっている。
クロマテラの枝とヤマボウシの枝の太さはほとんど同じ。
クロマテラが今後弓なりになったところからさらに枝を伸ばしたら、ヤマボウシの枝は支えきれないだろう。
でも、こんな予想外のことがおもしろい。
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# by sakillus | 2008-08-16 00:54 | 庭づくり | Trackback | Comments(6)
夏の薔薇

バラは野生種、自然交雑種を除けば、人間の手で操作されることによって
生長を促されているといえないこともない種であっても、ひとたび自然や虫など環境の中に投げ込まれれば、影響を受けながらも自らのいのちにおのずから誠実であろうとする。

人間などはよく目標をたて、それに向かって努力しようなどとおもうものだが、植物たちといったらどうだろう?
あだありのままに、もって生まれた性質のもとに精一杯生きているだけといえるのではないか?
わたし自身はほとんど目標などたてる人間ではないが、むしろ植物や他の動物などのように自分のいのちを活かすことに重心をかたむけた方が良いのではないだろうかとおもう今日この頃である。
それはそれで簡単なことではないのかもしれないが。

夏の薔薇なれば、花を咲かせたとしてもいつまでも人間の目をたのしませようと形を保とうとはしない。強い光に灼かれれば灼かれたなりにすぐさまくしゃんと、あるいはちりちりになる。そこでこれらのバラたちもある日あるときの
ほんのひとときの姿にすぎない。
されどそんな中でも咲いてくれたバラにはそれなりの美しさがある。
短ければ短いなりに放ついのちの輝きは、ほかの季節に咲く輝きに劣るものではないとおもう。

7月下旬から最近に至るまでうちで咲いてくれた薔薇を少し記録に残しておこうとおもう。

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Mary Rose

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William R. Smith

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Yolande D'Aragon

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Rock hill peach tea


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Mme.Georges Bruant

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Contes des Campagne

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Night


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Rock hill peach tea と ハナ
ハナは意気揚々とどこへ行くのだろう?
そして、何をしに?
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# by sakillus | 2008-08-10 22:30 | 薔薇 | Trackback | Comments(5)
エゾリンドウ

今年2年目のエゾリンドウです。
去年より多花になりました。
透明感のある涼しげな青色がとてもすばらしいとおもいます。
写真でも、ほぼそのままの色が出ています。

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7月31日

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2枚とも8月6日

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8月7日

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8月8日

花が咲かなくても十分たのしめます。
端正な蕾ですね。


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これはタカネビランジです。
南アルプスの固有種だそうです。
鳳凰山に登ったひとが種を採取して蒔き、育ててくれたものをいただきました。
高山系の植物ですが、うち程度の標高のところでも大丈夫のようです。
かんかん陽にあてても今のところ大丈夫です。(自生地では開けたところに生えているようです。)
http://www.yin.or.jp/user/houousan/gallary/bira2.htm
こんな花が咲くのでしょうか? 個体差はあるかもしれません。
咲くのがたのしみです。
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# by sakillus | 2008-08-08 09:26 | 植物 | Trackback | Comments(5)
自然物

二口峡谷というところはいくつかの登山道と遊歩道とがあった。

毎年仙台へは車で行くので、どうしても運動不足になりがちである。
歩いてみたい衝動にかられるが、家人もいることなのであまり時間はとれない。
娘と二人、少しあるいてみることにした。

駐車場から下の遊歩道を進む。遊歩道とはいえほとんど登山道といっしょだ。
それなりの靴でないと滑ってしまうことだろう。
川を越える橋を渡り終えると、山の斜面に岩盤が露出している。
3,4㎝ほどの厚みの岩が幾重にも堆積している。
そこから水がしみ出している。清い水だ。
苔がはりつき、なんというのかな?スゲ属のような、もしくはラン科のような草が生えている。
完璧に美しいありようだとおもう。

川床は岩盤でできている。一枚岩の大きいものもある。
つるっと滑ってしまいそうだ。
このあたりは深さもそれなりにあって流れもゆるくはないので容易ではないとおもうが、
沢登りをできたら気持ちよいだろうなとおもう。

岩は黄土色のこれもなんという岩なのだろう・・・
大きな岩や、小さい岩がみっしりと積み重なっているところもある。
直方体というのではなくて、六面のうちの二面は斜めになっている。どれもが。
こういう組成のしかたはおもしろい。
どういう理由でかな?
昔理科で習ったかもしれないが忘れてしまった。
結晶構造がそうなっているのか、つくられた時にそうなるべくしてなったのか・・・


川岸から山に登っていく階段はわかりにくかった。
段を上ると山の道である。
トチノキ、カエデ、ハクウンボクの丸い葉、ホウ、カヤ、コナラ・・・
樹肌を見ていても飽きない。
多彩なシダ、春には咲いていただろう、ユリ科の下草、笹は茂りすぎずほどよくあり、
花といえば今はところどころにヤマユリとアワモリショウマ。

瑞々しい木々の緑
すべてが完全に調和がとれている。

人間の創り出すものもすばらしいものはたくさんあるが、(人間でしか創り出せないものも)
天然自然の創り出すものほど感動的なものはないのではないかとおもう。
わたしたち人間は風さえも創りだせない。本当の風など。

カメラを持っていくのを忘れてしまったので残念である。
帰ってきてから川で拾った石を写してみた。
川岸の石。どうしてか拾いたくなる。


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   *****  お知らせ  *****

インターネット の工事、手続きに時間がかかるそうで、明日から8月4日まで使えなくなります。
電話は大丈夫のようです。
1週間後にまたお会いしましょう!


おまけです。

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レンゲショウマ
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# by sakillus | 2008-07-28 18:11 | 自然物 | Trackback | Comments(8)
洗濯

今朝はおもいたってギャッベを洗った
ギャッベとはイランの遊牧民族が羊を使って織った絨毯のことである
色もうちのは特に染めたものではないようで、(一部を除いて)その自然な色合いと
素朴な風合いが気に入っている

夏にはさすがに暑い
かたづけるついでに洗っておいた方が良さそうだ
どうせ小さいものだし

脂を含んだ動物の匂いと薄茶色の汚れが流れる


ことのついでにとミカとハナも洗う
狸のようだったハナは実はやせている
このところいっそう軽いように感じる
それに比べてミカはどっしりしている
肉を感じる


ことのついでに風呂場とワタシも洗う


ギャッベも猫も風呂場もワタシもこうなると全部モノだ
あるものは生物、あるものは無生物
全部モノであるという考えはおおいに気に入っている


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ギャッベ

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ミカ
ベランダから出ている枝はマダム・アルフレッド・キャリエール
格子を逃れベランダのすのこのわずかな隙間をぬって・・・
うまい

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ハナ


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風呂場とワタシは遠慮しておく
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# by sakillus | 2008-07-23 16:09 | Trackback | Comments(9)
避暑地になれるか?


東京では暑くて育てるのが難しいということでうちにやってきたタカネイバラのその後の状況です。

その1
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その2
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その3
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いずれも新たに葉を展開させていて、なんとか環境には順応しているようです。

そして、九州からやってきたチングルマ
あの、、、チングルマは高山系の植物です。
一夏九州で過ごしたというのは驚異かもしれません。
しかも、これは草ではなく木だそうで、うちにやってきたときは木質でしたが、
今は草っぽい様な・・・

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うちの辺りでも花を咲かせるのは難しいらしく、それが咲いたらほめてやってください。
わたしじゃなくて、チングルマをね。

以前戸隠で見ていいなぁと思って育てたカライトソウ、これは難しくないようです。

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これの側によるとなにか香るので振り向いて鼻を近づけるとたしかに香っていました。
ふわふわの花が。
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# by sakillus | 2008-07-21 07:39 | 植物 | Trackback | Comments(4)