モスローズというのは神秘的な薔薇です。 萼片や萼筒、花茎までモス=苔に覆われています。 この苔は分泌腺を出す腺毛で、腺毛の先端は丸くなっているそうで、 触るとべたつきます。 なぜこのようなものができるのでしょうか・・・ 生物として何のためにそれを獲得したのでしょうか? 実に不思議です。 モスローズの多くはケンティフォリアローズからの突然変異の枝変わりなのだそうで、 17世紀の終わり頃に出現したと考えられているのだそうです。(「オールドローズ花図譜」より) 日本ではそれほど人気があるとも言えませんが、ヨーロッパでは人気が高く、 数多くの品種が記載されています。 かういうわたしもモスローズに魅了されているひとりです。 ところでこの薔薇はまさしくモスローズなのですが、謎なのです。 この薔薇を友人のAちゃんからいただいたのですが、咲いてみてびっくり! タグがまちがっていなければモスではなかったからです。 実のところAちゃんの家では薔薇が変化してしまうことがしばしばあるようで、 それはAちゃんの特殊能力?のせいだと思っています。 一説によるとモスを人間の手でつくるのは難しいらしく、 親にモスを使っても出現しない(しにくい)というようなことも聞きます。 そんなところもモスローズの神秘性を増しているのかもしれませんね。 この写真では見えていませんが、中はシベが見えます。 おしべが弁化しているのがわかります。 雨にも負けず カップ咲きで咲いて後に花弁が反り返ります。 花弁はぱらっと落ちる。ゆえに汚くなりません。 ぱらっ 明るく優しく品のある色 私の想い描く薔薇色とはこんな色 香りもうっすら甘くいい香りです。 それからすばらしいのは驚くほど花保ちがよいのです。♪ 6月4日 一枚目の写真は5月29日 6月8日 枝は弓なりになっています。 この薔薇の鉢を北側に持って行ったらほぼ緑の北側がパ〜ッと明るくなりました。 もう大好きです。 この謎の薔薇を、本当にたくさんのモスローズを育ててきたAちゃん、先日実際に見て、 思い当たる薔薇がないと言います。 その後もいろいろ調べてくれて、わたしも似ている薔薇を検証してみましたが、 ボタンアイだったり、とげの感じが違っていたりと同定できません。 なので勝手に名前をつけることにしました。 産みの親?であるAちゃんが「saki」にしましょうと言ってくれたので、 もったいないし、不釣り合いですがそうさせていただきました。^^v この薔薇、今年うちの庭で驚愕した薔薇の3本指に入る薔薇でした。 わぁ〜い! こんなことになって、自分の名前を冠することができるなんて! でも、もしも、当てはまる薔薇があったら笑って返上しませう。
by sakillus
| 2013-06-08 11:30
| 薔薇
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Comments(6)
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at 2013-06-09 17:30
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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sakillus at 2013-06-10 00:11
鍵コメさん、こんばんは。^^。
ありがとうございます♪ モスローズのsakiちゃんは北側で今日も明るく咲いています。 野性的な雰囲気の北側がこれがあるだけで柔らかくなり、エレガントさが加わりました。 こんなに花保ちの良い薔薇、わたしはほかに知りません。 うれしいですね〜。 祝福の言葉、ありがとうございます!
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通りすがりのバラ園
at 2013-07-05 10:46
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どうもはじめまして、田舎でばら園をやっている者です。
検索でふらっと立ち寄ってみましたら、綺麗なモスローズを載せていらしたのでコメントしてみました。 私の知る限りでは該当するモスがないですね。ロサケンティフォリアに似てますが葉が違いますし、ウィリアム ロブにしては薄い色をしてますし。モスは全体的に花持ちがよいですが、この品種は特に花持ちがよいみたいですね。 もしかしたら本当に枝変わり、つまり新品種かもしれませんね。 その場合は、枝変わりの枝を接ぎ木や挿し木をすることで増やすことも可能です。お近くにナーサリーやばら園芸店があれば、花と枝、葉も一緒に持って行って聞いて見ると品種同定ができるかもしれません。 ご参考までに~
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sakillus at 2013-07-05 20:54
通りすがりのバラ園 さん、はじめまして!
コメントどうもありがとうございます! >私の知る限りでは該当するモスがない そうですか、枝変わりを後押ししていただいたようでうれしく思います。 元々タグにはガリカのアガサとあったのです。 シベの感じはたしかに似ていますが弁の重ねがアガサよりも多いみたいです。 花持ちが異様によくてびっくりしました。 そうですか〜、いずれ自分でも挿し木にチャレンジする予定です。 いつか機会がありましたら同定していただこうかなぁと思います。 立ち寄ってくださりアドバイスなど、どうもいろいろありがとうございました!
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通りすがりのバラ園
at 2013-07-08 15:08
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お返事ありがとうございます。
アガサでは確実にないですね(笑 私どものお店でもアガサは扱っておりますが、色は赤でもっと花弁数が少なく、何よりモスがないです。葉も枝もガリカローズ特有の古風なものでモスローズとはやはり違いますね。 アガサこそがガリカの特徴を良く表しているという人もいるくらいです。アガサは他のガリカローズと比べ枝が暴れやすく扱いにくいところがあるのが欠点ですが。 それはともかく、オールドローズはハイブリットティーやフロリバンダと比べ挿し木の成功率が高い(発根しやすい)のでぜひ挑戦してみてください。
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sakillus at 2013-07-09 00:16
通りすがりのバラ園さん、こんばんは。
こちらこそコメントどうもありがとうございます。 はい、アガサでは確実にないですね。 >アガサこそがガリカの特徴を良く表しているという そうですか。 わたしもガリカ好きですが、アガサはわからなかったのです。 うちの他の、といってもそれほど本数があるわけではありませんが、まとまりがよく、ほとんど支柱なしでも自立できています。 この謎のモスローズは、>枝が暴れやすく扱いにくいところがある そこは似ているかもしれません。笑。 樹形はVの字の両端が枝垂れるように弧を描いて垂れ下がります。 挿し木の挑戦、はい、少しだけですが、挿してみました。^^。 いろいろと教えてくださってどうもありがとうございました!
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