倉敷ガラスの生みの親と言われる小谷真三さんのことを知ったのはつい最近のことでした。 ネットで長々と小谷さんのガラスのことを書いておられた文章やどこぞのギャラリーで展示会をするなどということが目に留まり、どうしてもというわけではないが、そのうち見られたらいいなぁぐらいに思っていました。 すると、出かけた先のギャラリーで小谷さんのガラスを見つけました!ラッキー。 そこでは今年小谷さんの展示会を行い、普通ならば展示の終了時に残ったものはだいたい返すのですが、今年は全部買い上げたとのことでした。 グイ呑みもよかったのですが、微妙にゆがんだラインにすごく惹かれてこれを求めました。 厚すぎず薄すぎず、手にした時のへこみが持ちやすい。 フォルムが人間っぽく肩にあたる部分が左右違い柔らかい。 長年誠実な仕事をしてきた人がその仕事から離れる頃のような味わい。 バランスのいい人ばかりではない、 どこかが突出していたり、足りなかったり、 がんばりすぎたり、がんばりが足りなかったり、 そんな自分でも「いいんだよ。」と言ってくれているようなあたたかさ、 さらりとした包容力を感じました。 灼熱の炉の中で変容し、空気にふれて瞬時のうちに形を決めなければならない。 ガラスづくりは力技です。 しかし、そんなことも感じさせない。 灼熱の熱さを秘め、表面はさらりと涼しげにしている。 余計なものがない清らかなガラスであります。
by sakillus
| 2013-10-12 23:20
| 創作物
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Comments(2)
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すみごん
at 2013-10-14 09:41
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こんにちは!
すてきな器ですね。ガラスなのにやわらかい雰囲気で。 手の表情を感じます。 私は一時ガラスに凝った時がありましたが、主にヨーロッパの 少し古いものばかり見ていたような気がします。 今はsakiさんのもののような、とろみを感じさせるものに 心惹かれます。 野菊がとても似合っていますね!
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sakillus at 2013-10-14 22:34
すみごんさん、こんばんは!
ありがとうございます。そうなんです。 やわらかい雰囲気で。 水を入れるとその水までやさしい雰囲気に変えてしまうから不思議です。底面に少し丸く厚みになっているところがあったり、小さく気泡が入っていたりしていて、単一な様相ではないところも魅力です。 光が反射してきれいです。 〜〜しすぎていないところがいいんですよね。 この小谷さんという方とても人気があるそうなのですが、わかる気がします。 すみごんさん、そうでしたか、ヨーロッパの古いものというのもよさそうですね。 本来の用途、といってもひとそれぞれの使い方があっていいと思うのですが、一輪挿しに使えるというのはポイント高いですね。笑。
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