隣町の藤野、gallery studio fujino で帯留展があったので行ってきました。
studio fujino は前にも一度載せたことがありましたが、ご夫婦お二人で運営されています。 わたしの和裁の生徒でもあるFさんは、才能、人格ともにとても優れている方で、 どこをとっても文句のつけようがないというと逆に近寄りがたく感じられるかもしれませんが、 そんなことはなく、優しく控えめでありながら芯の強さをお持ちの信頼できる人です。 この展示会の見せ方、雰囲気、気の配り方などもうすばらしくクオリティが高かったです。 帯留展では8人の作家さんが登場しています。 2年ほど前からこれぞという作家さんをくどき、帯留をつくってもらったといいます。 これはガラス HARRYS 土屋 琴 左下のきのこ?傘?のようなガラスが特に気に入りました。 これは薩摩ボタンです。 室田 志保 絵付けですが、とても細かい作業を必要とするようです。 薩摩ボタンは江戸時代に討幕運動などの軍資金を得るために政策されたものらしく、 一時は廃れましたが、室田 志保氏によって復活したということです。 前日のみ絵付実演が行われる予定が、台風で飛行機が飛ばずこの日も実演されてました。 これは白磁 鈴木 仁子 これらもそうなのですが、ホイップのような感じで細〜く描き、その後焼くのだそうで、 工程がたくさんあり、手間ひまがかかるのだそうです。 これは木細工 studio fujino Fさんのご主人の作です。 ご主人はとても几帳面で精緻なお仕事をなさいます。ぴっちり! 先だって、ご主人がテレビに出たところ、場所も伏せておいたのにどうにかして探し当てる お客さんが多かったようです。ご主人ハンサムで清々しいんですよ。 これは木彫 クロヌマタカトシ この方まだ20代後半らしいのですが、とても心うたれるものがありました。 錆びた、枯れたこの味わいがなんともよかったですねぇ・・・ わたしもお月さんの小さいのを、ブローチなんですが、、、(ここあまり追求しないでくださいね) 買いました。 クロヌマさんの彫像です。 なんていうんでしょうか。余計なものがないのですね。 虚飾がないのです。 心洗われました。 数年前「クレマチスの丘」で見たイタリア人彫刻家 ヴァンジを思い出したんです。 (ジュリアーノ・ヴァンジ(Giuliano Vangi, 1931年3月13日- ) 戦時中の作品は重く暗いものがあったのに、後年突き抜けるような明るさがあって、 わたしはそれに心の深さと清々しさを感じ、けっこうその場を離れる事ができなかったのです。 Fさんにヴァンジを見た時の感覚に似ていることを話すと、おぉ、偶然! 「わたしもヴァンジは大好きで、この間どうしても見たくなり行ってきたんですよ。」と! クロヌマタカトシさん、これからも見てゆきたい作家さんです。 *あとおふたりの作家さんのさくひんがあったのですが、画像が悪くパスします。。。 Fさん、後ろ姿を撮らせていただきました。 きもの美人です。 最新号かどうかわからないのですが、きもの雑誌の「七緒」に彼女載りました。 素敵な組み合わせです。本人によくお似合いで! 囲炉裏で能登のサツマイモを焼いていただいたりして素敵なおもてなしを受けました。 誠実な方達の仕事を見れて、誠実なおもてなしを受けて本当によい時を過ごさせていただきました。
by sakillus
| 2014-10-17 00:04
| 創作物
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Comments(4)
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すみごん
at 2014-10-17 01:36
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ああ、いいですねー
とくにクロヌマさん。一目ぼれしました。 動物のモチーフが多いようですが、人物もまたいい! 今公開中の「大いなる沈黙へ」という映画を連想しました。 機会があったら、私もぜひ実物を見てみたいです。
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sakillus at 2014-10-17 13:53
すみごんさん、そうでしょう!
クロヌマさんの画像とか、見ました? あのシンとした雰囲気ってなんでしょうね。 落ち着きますね。 騒々しさ、余計なものと対極にあるもの。 年齢・・・うう なにをして彼にこのようなものをつくらせるのか! そうですか、そのような映画があるのですね。 是非、実物を!しばしば展示会やっているようですね。
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hako
at 2014-10-22 16:46
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sakiさんこんにちは。
クロヌマさん、素敵ですね。 なんだか、こう・・・記憶のずっと奥の方にある手触りをリアルに感じるような気がします。 出会ったことがあると同時に触れたことがあるような偽の感覚です。 実物に会いたい(本人ではなく 笑)です。 要チェックですね。 帯留って着物をよく着ていた頃はたくさん集めましたが、気にったものばかり使っていました。 高いものは買えないので、安いものばかり。 着物もアンティークなので、洋服の感覚でした。 波千鳥の銘仙に千鳥格子の帯締めのコーディネートが気にいっていたのですが 帯締めだと千鳥つながりに誰も気づいてくれないのが悲しかったです(涙) この中では、studio fujinoの木細工の帯留が一番好きかなぁ。 これも実物に会いたい作品です。
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sakillus at 2014-10-23 23:06
hakoさん、こんばんは!
そうでしょう!不思議ですよね。 すごく素朴でありながら、ずしんとくるものがある。 ひとがいろいろなもので重たくなる前の、汚れてゆく前の我を思い出させてくれるというのでしょうか。 あるいは、重たくなった、汚れてしまったわたしがそれらのものを捨てて行った試みがあったのか。 人間がずっと奥に持っている集合意識というものがあるとして、それを喚起させるものとなり得ているのか? などと想像が膨らみます。 hakoさん、着物をよく着ていらっしゃったことがあったのですねぇ!わたしは仕事がその世界なのにたまにしか着ていませんでした〜。^^; 都内だとアンティークショップもいろいろあるので、見ているだけでも楽しそう♪ コーディネート、気づいてくれませんでしたか。着物って高度な取り合わせとかしますよね。もちろん、財が必要ですが。 和歌からとか物語とか、とかく教養が試されたりして。 わたしはそこまでできませ〜ん。 木細工の帯留、そうですか!藤崎さん、喜ぶと思います。 ご主人テレビに出てましたでしょ? スカイツリーの寄せ木細工の壁面の仕事もやったようです。
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